医療機器の紹介
昨今、技術革新により医療機器も小型化が進み、病院でしかできなかった検査が自宅や施設でもできるようになりました。
そのため、在宅でできる検査や処置、治療の選択肢が拡大しています。当院では積極的にこれらのポータブル医療機器を導入し、在宅診療の質向上に努めております。
携帯型レントゲン撮影機
肺炎や慢性呼吸不全等呼吸器疾患の診断・評価のための胸部レントゲン検査や、各種骨折の診断、各種カテーテルの位置の確認に用います。
これまで自宅や施設では難しかったレントゲンの撮影が、ポータブル機器の導入により可能になりました。
C@RNACORE(カルナコア)
レントゲン画像、エコー画像を保存するサーバーで、データをクラウドで閲覧できます。訪問先でも過去の画像の確認ができるため、最新の所見との比較をすることで変化を早期にとらえることができます。
また、胸部X線画像病変検出ソフトウェアCXR-AIDも同時に導入しました。このソフトウェアではAIを用いて胸部レントゲン写真の読影をすることができます。
AIの精度は高いですが、熟練した医師の診断能力には劣り、また当院には呼吸器内科専門医が勤務していますので、AIの読影と医師の読影のダブルチェックを行う形で運用しています。
携帯型超音波検査機器(ポータブルエコー)
心臓超音波検査や腹部超音波検査の他、体表からの診察では評価が困難な部位の診察に用います。
当院では現在3種類のポータブルエコー機器を採用しており、医師が診察の際に常備していますので、必要な時すぐに検査をすることができます。
携帯型血液ガス分析器
慢性呼吸不全の患者様や人工呼吸器を使用している患者様の動脈血酸素分圧、二酸化炭素分圧を測定し、呼吸状態をより正確に把握して酸素導入の要否や流量の設定、呼吸器の設定変更を行うことができます。
携帯型ディスポーザブル注入ポンプ
当院ではクーデックエイミーPCAというポンプを使用しています。この装置により在宅でも麻薬や鎮痛薬の持続注射を行うことができます。
シリンジポンプ
当院ではもともとクーデックエイミーPCAというPCAポンプを採用して麻薬や鎮静薬の持続注射を行っておりましたが、新たにPCA機能付きシリンジポンプTE-362を導入しました。
在宅療養に必要な注射薬をより速やかに導入でき、退院の際の持続注射薬の切り替えもスムーズに行うことができます。
携帯型12誘導心電計
不整脈や心筋梗塞の診断・評価に用います。
携帯型内視鏡
細径の内視鏡で、胃瘻カテーテル交換後の確認や内視鏡を用いた嚥下機能評価を行うことができます。
メラサキューム
低圧持続吸引器です。この機器を用いることで腸閉塞で消化管からの持続的なドレナージを必要とする患者様、胸水や気胸に対する胸腔ドレナージを必要とする患者様の在宅療養にも対応することができます。
病状により持続ドレナージをやめることができず、それでもなんとか家に帰りたいという患者様の思いに応えられるように導入しました。
小型吸引器
吸引器は基本的に患者様や施設でご用意いただくものですが、当院では往診車に吸引器を搭載しております。必要な時にはすぐに配置し、使用できるよう備えています。